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1型糖尿病の治療

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治療

1型糖尿病の治療の基本は、インスリンの補充と血糖管理です。


1型糖尿病はインスリンの生産ができない病気ですから、外部からそれを補わなければなりません。インスリンは経口投与では胃で消化され効果がないため、注射によって補います。


一般的には、1日4回以上注射をする強化インスリン療法を行います。

使用するインスリン製剤もここ数年で進歩し生活にあわせて使いやすいものが開発されてきており、主治医の指導を基本に、習熟してからは自分の生活スタイルに合わせて調節し良好なコントロールをめざします。

発症当初や状態によっては、混合剤を使用した2回注射や、3回注射を指示されたり、インスリンポンプによる治療を行うこともありますので、主治医とよく相談しましょう。



1型糖尿病と最初に診断されたときは、通常入院し、自己注射と自己血糖測定などができるよう(年少者の場合は保護者ができるよう)に指導を受けます。その中で必要なインスリン量を調節したり、退院後の生活について指導を受けます。


この際食事の項でも述べますが、まだ多くの病院で「糖尿病食」を指示されたり、栄養指導も2型の場合と同じ指導を受け、大きな不安を持たされることがありますが、1型糖尿病では食事について「制限」はありません。



自己血糖測定は、血糖値を安定させる目安として行います。

発症当初や血糖変化が激しい場合などは食前、あるいは食後など決まったタイミングで毎日測定して、主治医に指導していただくことが必要ですが、ある程度自分の血糖変化や生活スタイルとの関係が分かってきた場合は、「低血糖を防ぐため」に行うことが重要です。

自分で「様子がおかしい」ときに測定して、低血糖であるかどうか確認し、対策をとりましょう。



自己血糖測定によって得た測定値は、その時点のピンポイントの血糖値であり、いつ測定しても高血糖(逆に低血糖)状態である場合は、再度主治医とインスリン量などの調節を相談する必要がありますが、1日のうちで変化する血糖値に一喜一憂しないようにしましょう。


月に1回程度検診を受け、そこで測定されるHbA1cの値が許容範囲であるならば、日々の測定値の変化はあまり気にしなくてよいのです。

むしろ、測定値を下げよう下げようとして重症の低血糖状態になってしまったり、社会生活や日常生活に支障をがあっては楽しい生活ができません。どんなに気をつけても正常値の範囲内に完全におさめることはできません(できた人は誰もいないはずです)。

意外とアバウトにしておく方がHbA1cの値がよいということもありますのでゆったりと気長につきあっていきましょう。



1型糖尿病は病気を前向きに受け入れるという「心の問題」が一番の課題かもしれません。これは子どもだけでなく保護者の心の問題も大きく影響します。


患者やその保護者は、「一生治らない、病気であることを否定し、なぜ自分(我が子だけ)こんなことに・・・、健康に成長できるのだろうか、学校生活や就職、結婚などの将来はどうなるのだろう。」など暗澹たる気持ちに一度はなるものです。


この心の問題を解決するのにもっとも効果があるのはサマーキャンプだと思います。


同じ仲間や先輩達から勇気と明るさをもらって帰ってきます。また保護者も保護者どうしの交流の中から、悩みを共有したり、相談することで未来に希望をもち前向きに取り組めるようになります。


自分と主治医だけの狭い関係や情報にとどまらず、ぜひ同じ仲間と交流してみてください。


参考リンク

小児ヤング糖尿病の教材が完成
(内潟安子のいま、1型糖尿病は/1型糖尿病ガイド へリンク)


 

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