学校生活
当サイトの情報は一例です。個々についてはそれぞれの状況に応じてお考えください。
1型糖尿病は小児期に発症することが多く、生活面では学校での課題がでてきます。
学校での対応は年齢、その子の性格、学級の雰囲気などでかわってきますが、次のことを基本に考えてみてください。
(1)学校(先生)にきちんと伝える
学校の先生(養護教諭も含めて)は1型糖尿病についての知識はゼロだと思ってください。
すべてを学校(先生)にお願いするのでなく、必要なことをポイントを絞って的確に伝えることが大切です。
伝えたりお願いすべき点は、「注射をする場所の確保」「低血糖への対応」「補食への理解」「児童生徒への指導」です。
その際、先生が不安に感じたり、負担に感じることのないようにすることも重要です。
「1型糖尿病の子どもは学校生活において制限したり、してはならないことは何もない。」ことを伝えましょう。
(2)注射をどこでするか
これは、患者本人の性格や病気の受け入れの状態にもよります。
一番望ましいのは、学級でオープンにし、他の児童生徒の中でできることです。
しかし、思春期の女子やオープンにできないときは、できるだけ教室に近い部屋で注射ができる場所をお願いしましょう。
保健室や職員室なども候補の一つですが、保健室はいろいろな生徒が出入りしますし、教室から遠い場合は一人だけ給食などに遅れることもあるので、状況に応じて学校と相談しましょう。
少なくともトイレの個室でしなければならない状態は避けたいものです。
(3)低血糖への対応
学校の先生にお願いすべきことで最も重要なことは「低血糖への対応」です。
これもあまりに「大変」であることを前面に出すと、「責任が持てない」といわれ、保護者の負担を求める校長もいますので気をつけましょう。
○どういうときに対応が必要なのか
・低血糖だと本人が訴えたとき
・低血糖症状(あくび、表情がおかしいなど)に気づいたとき
・意識がないとき
○どういう対応をするのか
・意識があるときは本人に血糖値を測らせる。
ブドウ糖などを補食させる。
・意識がないときは、医療機関へ運ぶ、保護者に連絡してもらう。
(4)補食への理解と学級指導
低血糖状態の時や、体育などでの低血糖を防ぐために補食をとると、周囲の子どもからねたみやからかいなどの対象となることがあるので、「補食はお菓子ではなく『薬』である」ことを、学級に指導してもらう。
(5)宿泊を伴う行事など
注射を日頃からオープンにしたり、補食などについての学級指導がきちんとできていれば、基本的に問題はありません。
ただし行事などでは普段以上に動いていることが多く低血糖になりやすいので、その点を伝えましょう。事前の計画が出た段階で、不安な点やお願いしたい点を先生とよく話し合っておくことが大切です。
インスリンや血糖測定器などの予備を養護教諭の先生に保管していただくこと、旅行先から保護者への連絡が取れるようにしておくことも大切です。
参考リンク
小児ヤング糖尿病の教材が完成
(内潟安子のいま、1型糖尿病は/1型糖尿病ガイド へリンク)
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